掃溜

夢ばかりみてたのね

しんどいからやめる。

忙しいから一旦ブログやめようと思ったけど、どこにも吐き出すところがないので、結局のところ戻ってくるっていう。ありがちなね、展開ね。

しかもタイトルからして不穏。

ほっといてくれってな。

 

さんねんかん、やってきたバイトをやめようと思った。

(このブログを再開するときに過去の記事は全部下書きに戻したんだけどバイト始めたこととかも書いてあって、しんどくなったりした)

私は今まで、バイトを始めてからバイトを辞めてしまおうと思う瞬間まであのバイトが好きだった。あの場所が好きだった。お金のためじゃなくて、もちろんお金も欲しいんだけど、できないことができるようになったり、みんなの役に立ててたり、小さなことで笑い転げたり、忙しい時に支え合って乗り切ったりしてたあの時間と場所が大好きだった。

特に、始めた頃からお世話になってる先輩は、優しいし、新しいことにチャレンジさせてくれるし、失敗したら上手く行く方法とかを考えて教えてくれたりした。怖いお客さんの対応や、事務的な処理、次に必要なもの。先輩から学ぶことはたくさんあった。いつ頃からか、ご飯行くのが当たり前になって、時々予定を合わせて遊んだり、悩み事を話したり聞いたりしてた。その先輩はずっとずっと長くこの仕事をしてるみたいで、世間知らずの私は先輩はずっとこの店にいて働いているものだと思っていたし、卒業するときはその先輩が泣きながら送別会開いてくれるのかなと傲慢な想像もしたりもした。

さんねんめを前にして、そういえば初めてすぐに彼氏と別れたな、だとか、20歳で別れたからもう別れてさんねんにもなるんだ、とか、そういうことを慣れた手つきでレジを打ちながら考えていた。さんねんまえの私は、とにかく新しい世界に順応しようと必死で、早く一人前になりたくて、そういうことに必死だったから彼氏も愛想をつかしたんだとさんねんめにして初めて気づいた。もし、いまの私とあの時の彼と付き合ってたもっとうまくいっていたような気もした。(いや、でも結局別れる間際の彼の言動はよくわからないままなので何度やり直してもダメな気がするが。まあ、元気でいてくれれば、それで満足か、ガハハ)

そんなことを考えて、私はいつまでこのバイトを続けるんだろうと思った。数日前に、先輩が仕事を辞める話を聞いた。いちねんご。

先輩はいない。

その瞬間、私は、今までバイトが楽しかった理由に気づいた。

私は、もちろん他の要因もあるけど、1番は先輩と仕事するのが楽しくて、先輩が困ってたら助けてあげたくて、いてくれてありがとうっていう言葉が嬉しくて、働いていたんだなと思った。

じゃあいちねんご、私はどうすればいいんだろう。

もちろん他のメンバーも好きだ。

でもこれまでいろんなケースを見てきて、何一つ変わらないものなんてないんだなということを痛いほど知っていた。

私が入った頃、気分だけで対応を変える先輩がいた。先輩に泣かされた子や嫌な思いをした人がたくさんいた。私はとにかく波風が立たないように、一緒の仕事にならないように、とにかく縮こまっていた。

いつの間にかその人はいなくなって、固定されていたやり方は随分と変わった。

3日とかでやめてしまう人もいた。

私は飛ぶのにも沢山方法があるんだなということ、みんなわりと簡単に辞めちゃうんだなということを学んだ。メンタル、弱すぎねえかとも思った。

そういうことを繰り返して、今のメンバーが残っている。

でも、いちねんご、おなじメンバーがいるとは限らない。現に先輩はいないことが決定してしまった。

そこで、やめようかな、と思った。

先輩がいなくなるから辞めるなんて、安直だと思う。

でも、私にとっての最優先事項は人間関係、環境。時給なんて二の次だ。

だから多少やることが増えても、声の小さな後輩たちに代わって積極的に外に出されても、新人とおなじ時給でも、ぶーぶー言いながら辞めずにここまできた。

だって楽しいしね、やることは多いんだけどね、時給増やせって感じ、わかる、でもシフト制でゆるいしね、それな、まー、とりあえずここでいっか。

 

やめようかな、がやめるに変わったのは一瞬のことだった。ぷちん、と何かが私の中で切れた気がした。

 

月の終わり、私は薄着で寝ていたせいで喉風邪を患った。だいたい風邪をひくと喉にくる私はいつもの風邪だろうとタカをくくってすぐには病院に行かなかった。そのせいか炎症が広がり、ひどく咳き込んでたどり着いた病院で気管支炎だと判断された。あまりにもひどかったからか、いつもは聴診器で終わる診察が、レントゲン、血液検査と進み、じんせいではじめて点滴を打った。

自業自得である、と同時にみんながなってもおかしくない。風邪をひくタイミングなんて、コントロールできるものじゃない。悪化するときは悪化するもんだ。それでバイトを休む人だって珍しくなかった。

でも私はぎりぎりのシフトでまわしていることをよーーーーく知っていたし、起きて元気だから喉を理由に休むのもなと思って、バイトに行った(それがいいことなのが悪いことなのかはお店にも人にもよって変わるから難しいんだよね)

外に出るのも、出てって言われて拒否ったことなんてなかった。

ただ、ひとつ。

喉が痛いから、咳き込んで上手く喋れないから、あまり出たくないなぁと思っていた部分はある。その気持ちが、積極性を欠いたのだろうか。

私もよく、覚えてないのだけど。

 

それを知ったのは些細なことだった。

今まで誰も代わってくれなかった外を、おなじバイトの人が代わってくれるようになった。しかも積極的に。なんかやたらと喉の調子を心配された。

今日、あの人なんか優しいんですよねー。

何気なく先輩に言った。

先輩はちょっと複雑な顔をしていた、様な気がする。

先輩は、それはね、上の人が私が積極的に外に出ないってぶつぶつめんどくさいこと言ってたから、あの人だけには言ったんだよ、私と外を代わってほしいって、と教えてくれた。

数日前、なぜかシフトの人数がおかしくて人があふれていた時間があった。

その優しかった人は、私に時間よりも早く帰ったらと言った。上の人は別にいてもいいよと言った。

そのときはなんだこいつ、早く帰らせようとしてんのか、とちょっとムカついた。

でも違った。違ったんだ。私の体調を知ってて気遣って、早く帰れるように言ってくれたんだ。

先輩も、私の体調を気遣って、代わってくれるように根回ししてくれたんだ。

こんな場所にいつまでもいたい。

そう思うと同時に、なんだ、そんなこと言われてたのかと、ショックだった。

私は外に出てるほうで、声が小さいからっていう理由で誰も代わってくれないときにも外に出てて、時給一緒なのに、何度も声を枯らしてて、なんかそうやって頑張ってきたこと、全部、虚しくなった。

私の知らないところで、声の小さい子達も外に出てたのかもしれない。そんなことは絶対ないと思うけど。でも私が入ってる時に誰も代わってくれなかった。それで証拠としては十分じゃないか。

勝手に外に出るメンバーに加えられて、喉を壊してても問答無用で外に出されて、挙句、期待外れだと言われる。それはちょっと、傲慢じゃないのか。全員、外に出させてから、言えよ。

ていうか、私だっていろんなことできるのに。製造も接客もできるのに。ただ声が大きいからって外に回されて、全然製造は教えてもらえなくて、男だから声が小さくてほかに出来ることがないからっていう理由ですぐに教えてもらえたりして。男だったらよかったなって思ったこともあった。

全部全部無駄だった。所詮、わたしは、わたしは。

 

そこからすごい勢いで、あと何日働かなきゃいけないのか、を頭の中で計算して、辛くなった。

一旦、嫌いになったら、嫌になったらもうだめなんだ私は。

特に好きだったものを嫌いになるのはダメージがでかすぎる。

そんなものを抱えて、働く理由は、どこにも見当たらなかった。

やめる絶対やめるという決意から数日が経って、頭が少しだけ冷えて落ち着いた。

でもやっぱり無理なものは無理だ。

優しくされても、笑ってても、頭をよぎってしまうのだ。

「でも実は裏ではこう思ってるんでしょ」

「でもそんなこと微塵も思ってないんでしょ」

毒ばかりが溜まっていく。

上の人はしんどいって言ってた。最近ちょっと色々あったからわかる。

でももう、協力しようとか、そんな気持ちも芽生えなかった。

 

過去にいろいろあって辞めてった人たちを見て、何度も辞めますっていうシミュレーションを重ねて、ついに言った。

理由も聞かれなかったし、引き止められもしなかった。

言う前は、これだけ長く働いておいて、微塵も引き止められないのはちょっと流石に悲しいかもしれんと思ってたけど、そんなことなかった。何にも思わなかった。

 

ただ、辞められることが、嬉しいと思った。

 

さんねんかん。

長いようであっという間だった。

いろんなものが変わっていった。

蟹座の後半期の流れは、いい意味で裏切っていく、誰かを迎え入れるために待ってるんじゃなくて、自分から動いていく時期なんだとか。

なら、私の選択は、ぜったいぜったい、間違ってなくて、

さんねんかん、よく頑張ったね。

できることがたくさん増えたね。

っていってあげたい。